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家庭にも経営の哲学を

精撰「社長の手帳」という名言集を、以前、知人から紹介されて読みました。私は初めて知ったのですが、どうやらこの本、結構人気らしくて「社長の手帳 2冊目」もあるんだとか?

今日は「社長の手帳」に掲載されている経営者向けの哲学のなかで、仕事と家事育児の両立に邁進するひとにも参考になりそうなものを2つピックアップしてみました。

精撰「社長の手帳」(佐藤満)

本質に集中させる

シンプル、集中、スピード
シンプルになるまで考え、
その単純化した項目だけに
ベクトルを集中させ、スピードを上げて事にあたると、
必ずうまくいく

p.59 ヴィルフレード・パレート

かの有名な「パレートの法則」のパレートの言葉です。
パレートの法則というのは、課題分析でよく用いられる法則で、
問題が10項目あったら、そのなかの(たったの)2項目が
全体の問題の80%を占めているという法則です。

パレートの法則を踏まえると、
10項目全部対策しようとするのではなく、
2項目に注力して対策すべき、といえます。

この名言はパレートの法則を発展させたもののようです。

最近の私はほぼワンオペで回している家事と育児と仕事とてんやわんやで
たーくさんのことをやらなければいけないような気持ちに取りつかれていて、
どこから手を付ければ・・・とちょっとあわあわしていたのですが、
この言葉を読んで「はっ」とさせられました。

目の前には沢山のものがあるように見えるけれど、突き詰めて考えて行くと、自分自身にとって大切なことをシンプルに考えると「こどもたちと触れ合う時間」。
単純作業にカテゴライズされるような家事・育児より、こどもたちと触れ合う時間の優先順位が高い。育休中で多少仕事をしている時期より時間がある状態だと、ついついお風呂掃除も、トイレ掃除も、食事も・・・と様々なことに注力しはじめてしまいがちですが、そんなことをしていたら時間はいつまでたっても足りないまま。
本当に必要なことを見極めて事に当たることの大切さを再確認しました。

この文言を読んだとき、以前読んだ「エッセンシャル思考」のことを思い出しました。
「エッセンシャル思考」についてもそのうちご紹介できればと思います。(すでに知っている人も多そうですが)
  

コンセンサスを待っていたら遅い

コンセンサスを待っていたのでは、
目的を達成することはできない

p.66

ある程度の年齢になってくると、こどもと話をするときには、まずこどもの話を聞いてみるのではないかと思います。とはいえ、相手はまだまだ言語の発達が未熟なこどもです。
こちらが説明しても伝わらなかったり、伝わってもコンセンサスが得られなかったりすることがよくあるのではないでしょうか。

そんなときは、目的次第では、コンセンサスを得られないままになにかをすることもやむなし、かなあ、と思います。ここで大切なのは「目的」

こどもに危険が及ぶのを避ける目的だったり、遅刻できない予定にいく目的だったりするのであれば、仕方がないと思います。ただもし「スケジュール通りに過ごすため」なのであればより本質的な目的は何なのか、さらに追及したほうがいいと思います。

スケジュール通りに過ごすのは、スケジュール通りに過ごしたいと思っているのは、なぜなのか。例えば「21時までに寝せなければいけない」ため、帰宅後のごはん、お風呂などをせかしたとしましょう。「21時までに寝せるため」という目的は、こどもの気持ちを聞いてあげないことや、家族みんなでどたばたあわただしくごはんをたべたりすることよりも優先順位が高いのか。もし、優先順位が高い(21時までに寝ないと翌日ずっと不機嫌、体調不良になる等)なら、良いと思います。でも、それが単なる親の決めた「決まり」に過ぎないなら。その決まりを少し柔軟に運用する、というのも1つの方法かもしれません。

人生を楽しくするのは自分

人生をつまらなくするのは自分、
人生を楽しくするのも
自分である
(同じ仕事をしていても
仕事に対する姿勢と工夫の違いで、
数年後には大きな差となって現れる)

p.194

事実と評価は分けられる。
おこった出来事は変えられないけれど、
その出来事についてどう思うか・どうするかは自分でコントロールできる。

仕事と家事育児の両立をしていると、なにもなくても忙しい状態なので、なにかちょっとしたトラブルがあるだけでも「イライラ」スイッチが入りやすいのではないかと思います。

こどもが泣き止まない、ごはん・飲み物をこぼす、けんかする、お風呂に入りたがらない、保育園にいきたがらない・・・などなど挙げればきりがありません。

これらの出来事が起こること自体は、ふつう止められないと思います。
でも、これらの出来事が起こったときの自分の「気持ちの在り方」は自分で選択できます。
こんなにトラブル続きなのもいまだけだし、トラブルも含めて楽しんでいけたらなあ、と思います。(もちろんときには「イラ」ともしますけどね)